天の部
如来の部 菩薩の部 明王の部 天の部 諸師の部



梵天 帝釈天 毘沙門天 吉祥天 歓喜天  鬼子母神
弁才天 大黒天 韋駄天 仁王 閻魔大王NEW 阿修羅
     
歓喜天(聖天
■本籍 大聖天歓喜双身毘那夜迦法
■出身 インドシヴァ神の子
■続柄 大日如来の教令輪身 大自在天の眷属 韋駄天や伎芸天の兄 
■愛称 聖天さま 
■旧姓 ガネーシア
■専門 夫婦和合 除災得福富貴

 聖天さまとも呼ばれ関西中心に信仰を集めています。あらゆる災難を除き、夫婦和合やから水商売まで全ての願いを叶えてくれる、有り難い仏教の守護神です。しかし約束を違えると思いもよらない障害を与える怖い神。自分勝手なことばかり望んで、責任を果たさない今の人間には恐ろしい存在かも。
 歓喜天は魔性の集団(毘那夜迦)の王で悪事を繰り返す荒々しい性格でした。しかし観音さまが毘那夜迦の女に身を変じて、「私を抱きたいなら、仏教信者になるように・・」と諭した。強大な魔力を持ちながら観音の化身の命によく従う用になった様子を、象に象徴させたもの。 
歓喜天(聖天)

仁王
祥琳作 【仁王像】へ
■別名 金剛力士 執金剛力士 密迹金剛力士 仁王様 
■本籍 大宝積経 梵網経 瑜祗経
■お姿 力士

 大宝積経によれば、遠い昔法意王子という方が密迹金剛力士となって仏法を守護するという誓いを立てられたのが仁王のルーツで、常に五百の夜叉を従え妙高山に住むとされています。その場合は一尊として祀られます。しかし寺の山門には一人を二体として祀られるようにもなりました。
 またそれとは別に二尊がそれぞれ別の流れを持つという考え方もあるようです。
 ともあれ、お寺の門の両側に恐ろしい顔をして仁王立ちしている筋骨隆々とした仁王様は、仏法を誹るものを威嚇し、仏法を聞く道場の守護者といったところです。しかし、そのお顔の割には多くの人々から親しまれています。赤ん坊のうちにこの仁王様の股をくぐると、病気をしない丈夫な子に育つという言い伝えもあります。仁王様にしてみれば自分の股をくぐられて、さぞ迷惑なことかも知れませんね。
 いわゆる「阿吽の呼吸」として、右側に口を大きく開いた阿形(あぎょう)を、左には口を閉じた吽形(うんぎょう)を安置するのが通例です。
 阿形の阿は「あ」で、言葉の始まりであり根本。吽形の吽は「ん」で、言葉の最後です。この二つで法の始まりと究極とを象徴しており、全てのものを表象しているとされています。
 仁王様とは愛称で「金剛力士」最も優れたものという意味です。金剛力士像にも武器を持っているものといないもの、衣服(冑)をつけているものと裸形のものと2通りあります。鎌倉時代以後は金剛杵を持った裸形のたくましい仁王様が盛んに造られるようになりました。この仁王様の左を密迹金剛、右は那羅延金剛とも呼んでいます。
 腰を大きくひねり、片方の足を踏み出し、躍動感溢れるポーズをとっておられますが、このポーズは一説に依ると、究極の空手の技を形にしたものだそうです。防御と攻撃の両方を兼ね備えているとも聞いています。
 左右両方供が正面を向いて門に入ろうとしている人を睨んでいる場合と、東大寺の南大門のように二尊がお互いに向かい合っている場合の二種類の設置の仕方があります。
 どちら側に腰を振るかは様々ですが、二尊は左右対照的なスタイルになっています。ともあれ仁王様のダイナミックなスタイルは正に「静」なるみ仏を守る「動」の姿とも言えるでしょう。
 このイラストは、彫刻教室の会員さんの為に描いた図面をスキャナーで撮ってイラスト化したものです。
阿形 阿形
吽形 吽形
  
閻魔大王 NEW
■本籍 大方広十輪経 長阿言含経 他
■出身 リグベーダ
■現住所 閻浮提南方下界 
■続柄 冥界の総主、地蔵菩薩の化身 
■愛称 閻魔さま
■専門 冥界の審判官

人が死ぬと閻魔様の前に引き出され、生前に犯した罪によって堕ちてゆく地獄が決められます。閻魔様には倶生神と暗黒童子が付き従っており、倶生神は我々が生まれると同時にいつも肩の上にいて、日常の行為を全て木片に書き付けて記録(これが俗に言う閻魔帳)します。死んだときはその記録が閻魔庁に届けられ、それを暗黒童子が読み上げます。それを聞いて閻魔様が何処の地獄にゆくかを判定するわけです。 
閻魔大王

阿修羅(奈良・興福寺)
■本籍 起世経  帝釈所問経 他
■出身 リグベーダ最古神の鬼神
■現住所 須弥山北の大海水底 
■続柄 八部衆の一人、六道修羅界の王 
■本籍 起世経  帝釈所問経 他
■専門 仏法守護、日蝕、月蝕を行う

 阿修羅はインドの「スラ」という言葉に否定の「ア」がついたアスラの音訳で「非天」「不端正」という意味です。古くは最もすぐれた精霊という意味でした。四大阿修羅というものがあるとされ、それぞれがおごり高ぶっていて、天変地異を巻き起こす元凶になったり、帝釈天にいつ果てるともない戦いを挑む鬼神の姿が経典には説かれていきます。
 次のような逸話もあります。元は阿修羅王は天部にあって、警察庁の長官のような役割でしたが、ある日、女好きの帝釈天が阿修羅王の愛娘を見そめ、強姦してしまいます。激怒した阿修羅王は眷属を率いて際限ない正義の戦いを帝釈天に挑むのですが、悲しいことに天部の王の帝釈天にはかないません。挑んでは破れの繰り返し。皮肉なことには、あろうことか娘が何時しか帝釈天と仲良くなってしまうのです。すっかり立場を失った阿修羅王の怒りは頂点に達し戦いの鬼となるのです。そしてついには天界から追放されてしまうという、実に悲しい話です。しかしこんな阿修羅王も何時しか夜叉や龍と共に仏教に取り入れられ、仏教を守護する八部衆の一人として数えられ、救われて行くのです。仏教の懐の深さを物語るお話です。
 阿修羅といえばあまりにも有名なのが奈良の興福寺の阿修羅像。あの憂いを含んだ美しいお顔の裏には、父親として戦わざるを得ぬ苦悩と義憤の秘密があったのです。
阿修羅


 
(この祥琳オリジナルイラストは奈良の興福寺様
から許可をいただいて制作・掲載しています。)


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