大日如来の命を受けて、憤怒の相を表し、悪を談じ、仏心を起こさせる、国家安穏、厄除開運の仏。
五大明王の主尊。お顔はインドの下層民のファッションとされ、ヘアースタイルや目・牙の様子にはいくつかの異種がある。天衣を腰に巻き、条帛や、裳をつけた姿は大日如来と同じスタイル。又胸飾り(瓔珞)や腕飾り(臂釧)などの装飾も大日如来と同じ。頭の上には蓮華台を乗せ、衆生をそこに往生させる。教えを聞き入れようとせず反抗したりするものには、恐ろしい形相でにらみつけ、その威力で説き伏せるのが明王の役割。剣は浮き世のしがらみや煩悩(貪瞋痴)を断ち切り智慧を示し、羂索はおぼれる衆生に向かって投げつけ救済するロープで慈悲を表す。 |